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善は、悪からも生まれる。 時の大統領に“最も危険な男”と言われた 社会変革の理想に燃える叩き上げの政治家と、 喪われゆく貴族階級出身で莫大なる資産の後ろ盾をもつナイーブで美しいジャーナリスト。まったく異なるバックグラウンド、理想をもつウィリー・スタークとジャック・バーデンは、 なぜあそこまで惹かれ合ったのか─。 激動の時代の中で、決して相容れることのない価値観、信念をもつ二人の人生が交錯したとき、彼らを取り囲む人間たちを巻き込み、避けようのない悲劇が起きる─。 「初めて会った日、僕にウインクしましたか?」 金、出世、名誉、愛、嫉妬、裏切り。 ショーン・ペン VS ジュード・ロウ 上流階級出身の新聞記者ジャック(ジュード・ロウ)がウィリー(ショーン・ペン)と初めて会ったのは、ウィリーが州の下級役人だった頃だ。汚職政治を追及するが、辞職に追い込まれる。その後、いきなり後ろ盾を得て州知事選に立候補する。対立候補の票を割るための当て馬に利用されたのだった。ジャックは、ウィリーに真相を告げ、演説スタイルを変えるよう助言した。失意のウィリーだったが、意を決し、演説原稿を破り捨て、彼自身の言葉で喋り出す。貧しい生い立ち、労働者や農民の立場に立っていること等。この演説は貧しい人々の心を打ち、ジャックの記事と相まって、選挙戦は有利に。遂に彼は知事になった。ジャックはウィリーの参謀となった。数年が過ぎ、ウィリーの権力は、絶大なものとなった。忌み嫌っていたはずの汚職、愛人などスキャンダルにまみれた。遂に判事(アンソニー・ホプキンス)がウィリーの政敵を支援する声明を発表。窮地に立たされたウィリー。彼との友情のために、ジャックは、親同然の判事のスキャンダルを暴き、脅迫する。ジャックをさらなる絶望の淵に陥れたのは、密かに思慕を寄せていた幼馴染のアン(ケイト・ウィンスレット)と、ウィリーの関係だった。知事の弾劾委員会が開かれている議事堂に、2発の銃声が響き渡った・・・・・ このドラマチックな男の世界を描くため、絢爛たるスターが一堂に顔を揃えた。『ミスティック・リバー』でアカデミー主演男優賞を受賞したショーン・ペン。イギリスからは、『リプリー』『コールド マウンテン』で2度アカデミー賞にノミネートされたジュード・ロウ、『タイタニック』『エターナル・サンシャイン』などで4度アカデミー主演女優賞にノミネートされたケイト・ウィンスレット、そして『羊たちの沈黙』でアカデミー主演男優賞を受賞したサー・アンソニー・ホプキンス。 監督・脚本・製作は、『シンドラーのリスト』でアカデミー脚本賞に輝いたスティーヴン・ゼイリアン。撮影は『戦場のピアニスト』のパヴェル・エデルマン。南部の特権階級の瑞々しい光り輝く映像と、ウィリーの貧しい農民の世界とのコントラストの強い映像美は、見るものの心を揺さぶらずにはおかないだろう。音楽は世界的な映画音楽作曲家の一人である『タイタニック』のジェームズ・ホーナー。美術は『アマデウス』でアカデミー賞受賞のパトリシア・フォン・ブランデンスタイン、衣装は『ブロークバック・マウンテン』のマリット・アレンなど、世界の映画界をリードする超一流のスタッフが結集した。巨額な製作費(8000万ドル?100億円)が費やされ、最高のスタッフ・キャストが顔を揃えた、いま最も豪華な映画といえよう。 原作は、1946年のピュリッツアー賞を受賞したロバート・ペン・ウォーレンの同名小説。当時のルーズベルト大統領をして「今最も危険な人物は2人。一人はマッカーサー、もう一人はヒューイ・P・ロングだ」とまで言わしめた、ルイジアナ州知事ロングの実話を基にしている。ゼイリアン監督は、社会派作品として知られる1949年の映画化作品(*)はあえて見ず、「善と悪、愛と憎しみ、腐敗、理想主義、権力、裏切り・・・・・それは太古の時代から人間の原動力だった。時代を超え読み継がれる20世紀最高の小説」と、原作の持つ普遍的テーマに惚れ込み、忠実に脚本にした。政治の枠を越え、文学性、繊細な詩情をも見出した。不朽の名作を50年の時を経て、見事現代に甦らせた。 相次ぐ県知事の汚職、進む格差社会、いじめによる子供の自殺・・・・過酷な時代を生きる現代人。〈善人が敗れ、悪人が勝つ〉この非情の物語の中で、弱さに気付かないふりをしながら、したたかに理想を求め続けた登場人物たちに共感し、惹きつけられるに違いないだろう。時代を生き抜くエネルギーを得ようとするかのように── *1949年に、一度映画化、「ハスラー」のR・ロッセン監督が、ハリウッドに吹き荒れた“赤狩り”の嵐の前に完成させた。骨太な社会派映画として、アカデミー賞では作品賞など3部門に輝いた。政治的圧力から、日本公開は1976年。 ●上映時間: 128分 『オール・ザ・キングスメン』公式サイトはこちら⇒ |
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